お山巡り
稲荷山は稲荷大神の降臨地で、その峰々を巡拝するのがお山めぐり。千本鳥居をぬけて奥社奉拝所から稲荷山入り口がある。お山には多くの祠やお塚がある。お山参道には朱塗りの鳥居がずっと続き建ち並ぶ。一周約4キロ、約2時間の散策。
稲荷山
稲荷山は、いわゆる“東山三十六峰”の、最南端に位置する霊峰(海抜233m)で、古くから三ケ峰と呼ばれてきたように三つの峰が西から東へと段々に高く連なり、これを山麓から仰ぐと、まさしく降臨の地にふさわしい山容をそなえています。山麓のご本社に近い峰から順に三ノ峰・二ノ峰・一ノ峰と称し、三ノ峰と二ノ峰の中程に間の峰、そして三ノ峰の北方に荒神ヶ峰がつらなっています。山中には、おびただしいお塚が群在し、参道には数千もの朱の鳥居が建ち並んでいます。稲荷山に登り、これらの神蹟やお塚を巡拝することを「お山する」といい、参詣の人は日夜あとをたちません。
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*山麓:山のふもと。山すそ。
*霊峰:霊妙な山。神仏などが祭ってある山。
*東山三十六峰:京都盆地の東部を区切る南北12キロにおよぶ36の山々の総称。
*降臨:神仏などがあまくだること。
稲荷三峰:稲荷山の稲荷三峰は、地形にあわせて西から東に向かって(三の峰 二の峰 一の峰)の順に段々に高くなり、山頂に一の峰があります。
神蹟(しんせき)
昔に神が宿っていた場所であり、昔は祠や社殿があった場所のことです。 昔は稲荷神を含めて、神々が降臨した場所があり、昔の伏見稲荷大社は稲荷山山中にありました。 現在では焼失してしまっていますが、大きな石に注連縄が巻かれて祀られています。稲荷山中に7つの神蹟が現在もあり祀られている。
七神蹟
一の峰(上社)・二の峰(中社)・三の峰(下社)・間の峰(荷田社)・御剣社(長者社)・御膳谷・荒神峰(田中社)は七神蹟として別格とされるという。
お塚
お塚:平安時代の人々は、2月初午の日に稲荷山へお詣りすれば福がいただけると毎年足を運んだものでした。中世になると稲荷山の峰々が下ノ塚・中ノ塚・上ノ塚などと呼ばれ、明治になると七神蹟地が確定され、その親塚が建立されました。これを契機にその周辺に個々人の信仰によって表わされた神名を刻んだ「お塚」が奉納されるようになりました。
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これは、個々人が、ご神徳に因んだ神名やそれぞれの家で祀っている“何某稲荷大神”の神名を、石に刻んで、それを稲荷山で祀りたいとする信仰心(お塚信仰)の表れです。今日その数は数万をかぞえます。
稲荷三峰の祭神
下社:宇迦之御魂大神(ウカノミタマ) 「白菊大神」
中社:佐田彦大神(サタヒコ) 「青木大神」
上社:大宮能女大神(オオミヤノメ) 「末広大神」
これらの大神の由縁および稲荷三峰の祭神との関係は不明。
奥社から熊鷹社へお山巡りに進んでいきます。